銀座そうぜん鍼灸院の宗前です。
このページを書いている私は、鍼灸師として13年、担当した利用者様数80,000人を誇り、病気の休職者300人を社会復帰できるまで回復させてきた実績があります。
脳の過覚醒とは、精神的外傷(トラウマ)の影響により、脳機能が異常に高まってしまい、原因のわからない症状を及ぼす体の現象です。
脳の過覚醒とは、大嶋信頼先生の著書で使われていた言葉で、実際に鍼灸の現場でも多くの利用者様の体で見られることがあります。
東洋医学では、【実証】や【気逆】ともいわれます。
鍼灸院には病院で原因不明、異常なしと言われた人しか来院されません。体は正常にも関わらず症状があることで悩んでいる人がたくさんいます。
そのような方を鍼灸師は東洋医学の観点から見て改善を行います。ただ、当院では西洋医学で見て判断しています。その中でも1番改善するという解釈では、脳過敏症候群は1番です。
脳過敏症候群は、脳が過剰に反応して辛い症状を作り出して辛いと悩む症状です。
小学生が学校に行きたくなくて体調不良で悩んでいるのと似ています。学校がつらい、いきたくないと悩むことで脳が興奮すると、お腹には問題がなくても腹痛が起こり学校に行かないと思うことで痛みが和らぐのと同じようなもので、全部脳の判断なのです。
耳鳴りや頭鳴り、めまいや肩こり、腰痛、便秘、下痢、不眠症、不妊症なども脳過敏症候群に起因することがあります。
当院に来院される方は耳鳴りや頭鳴りに悩まれている方が多いです。中でも脳からくる耳鳴り、頭鳴りが1番多いです。
これは脳過敏症候群という概念に当てはまります。脳過敏症候群は東京女子医科大学の清水先生が提唱したもので、判断をする時に脳波を取ることが多いです。
当院に来院される方は清水先生からの判断や改善を受けている人もいますが、話を聞いていると判断に脳波は関係ないと思うことがあります。
脳過敏症候群は脳が日常的な刺激に対して過敏の反応してしまう状態のことです。脳過敏症候群では普通の人には気にならない光や音が強い不快感や痛みとして現れます。そのため、日常生活が辛くなります。
脳波の調べは脳の電気的な活動を測定して異常を見つけるためのもので、てんかんのような特定の病気には非常に有効です。しかし、脳過敏症候群では特定の波形の異常が現れるわけではないため明確な判断ができるものではありません。
脳過敏症候群の原因は神経伝達物質の不均衡や脳の感覚処理が過剰に反応することです。そのため、脳の電気的な活動の異常としては現れにくく、脳波の調べではなかなか捉えにくいのです。
脳過敏症候群を調べるためには他の手法を取り入れることが大事です。症状について詳しい聞き取りを行い、生活習慣やストレスの状態を含めた全体的な健康評価をすることが重要です。また、光過敏や聴覚過敏などの症状がどのように現れるのかというメカニズムを理解することも適切な改善法を見つけるために欠かせないことです。
脳には視覚や聴覚を処理するための特定の領域があります。
脳過敏症候群の人はこの領域が過剰に反応してしまうのです。脳が音や光の刺激を受けた時、通常ならその刺激を適度に処理して適切な反応を行います。しかし、脳過敏症候群の人は脳の神経ネットワークが過剰に反応してしまうため光や音の刺激を強く感じてしまい、光が眩しくなったり音が大きすぎるように感じるのです。
脳内には抑制的な神経伝達物質のGABAがあります。GABAは脳の過剰な興奮を抑える役割を果たしています。脳過敏症候群の人の脳の中ではGABAの機能が低下してしまい、脳の興奮が抑えきれずに光過敏聴覚過敏を発症してしまいます。
三叉神経という顔の近くを担当する神経があり、この三叉神経も光過敏や聴覚過敏の発症に深く関与しているということがわかっています。例えば光過敏の場合、視覚からの刺激が三叉神経を通じて脳幹に伝わることで過剰な反応を引き起こします。
三叉神経が脳の過敏性をさらに助長することによって光過敏、聴覚過敏といった光や音に対する痛みや不快感を増幅させるのです。
プラスして自律神経のバランスも乱れさせます。体の無意識の機能を制御するシステムのことで交感神経、副交感神経から構成されています。交感神経が過剰に働くとストレス反応が引き起こされて光や音に対する耐性が低下します。そのため結果的に光過敏や聴覚過敏を悪化させてしまうのです。
脳内伝達物質の中でも特にセロトニンは大きく関与しています。セロトニンは脳の感覚処理、気分の調整に関与しており、分泌不足になると脳の抑制機能が減少して過敏性が増加します。
このように脳過敏症候群は脳波だけで判断するわけではなく、自律神経や神経伝達物質、脳神経やストレス、食生活、生活パターンなど様々な要因で発症してしまうのです。
そのため、脳波のみで考えてしまうとなかなかうまくいきません。脳波の調べはどうであったか、どういう状態か、と聞いても、脳波は落ち着いていても症状は消えないという人が多いです。また、脳波自体は異常なかったが薬を飲んでいるという人もいます。同じような薬をずっと飲んでいる人が多くおり、特に2〜7年のように悩んでいる期間が年単位の人が非常に多いです。
当院では、脳の異常性や脳波の調べが脳過敏症候群であると判断する上で正しいのかというのを感じ取りながら改善を行なっています。鍼灸師としては脳過敏症候群は脳の興奮であることは間違いありませんが興奮させる要因を1個1個取っていく方法で改善を行います。
最近は、体の構造である筋肉、神経、リンパや、内臓的な要因である胃や食道、心臓、膀胱、前立腺、卵巣、子宮といったいろいろな要因を考えなければ脳が興奮する要因は取れないことを強く感じています。
東洋医学は全体で見るため、東洋医学の概念は円で考えます。これを改善する、あれが原因であると考えるのではなく、全てのバランスが良くなっていることが1番ベストです。
そこで凹凸や歪みが生じると症状が生まれていくため、この円を作り出すような改善をしなければいけないと昔の師匠に言われたことがあります。鍼師として18年やってきて今師匠に立ってきた意味がわかるようになってきました。今は本人の1番のベストである円を目指してほしいと思っています。
これは決して医者を否定しているわけではなく、一致していれば脳波の状態を改善することをゴールにしたいのですが、実際に見てみると脳波と症状が全然一致しないという現実があるためです。
・カフェインを含む食べ物と食品
コーヒーやエスプレッソ、カプチーノ、紅茶、緑茶、抹茶、エナジードリンクやチョコレート、コーラ、ペプシなど。
カフェインは虫垂神経を刺激し、神経の興奮を高めることで脳過敏症候群の症状を悪化させることがあります。また、カフェインはアデノシン受容体をブロックしてノルアドレナリンやドーパミンの分泌を高めることで体を元気にしようとします。これが脳過敏症候群には逆効果で、頭痛、めまい、焦燥感などの症状が出てきます。
・糖質過多の食品
砂糖菓子、キャンディ、マシュマロ、グミ、清涼飲料水、ソーダ、フルーツジュース、スポーツ、ドリンク、菓子パン、ドーナツ、ケーキ、シリアルバーやエナジーバーなど。
高糖質食品は血糖値の急激な上昇をさせ、自律神経を刺激して体を活性化します。無理な活性化は脳過敏症候群を悪化させ、不安感や焦燥感、頭痛などを引き起こします。
・加工食品
インスタント、ラーメン、インスタントスープ、冷凍ピザ、スナック菓子やポテトチップス、クラッカ、プリッツ、ソーセージ、ハムやベーコンなど。
添加物に含まれる防腐剤や化学調味料は神経の興奮性を増加させるため、過敏症状を悪化させる恐れがあります。特にグルタミン酸ナトリウムには注意が必要です。中毒性もあり、神経細胞の興奮を促します。
・アルコール
ワイン、ビール、サワー、ウイスキー、ウォッカ、ジンなど。
アルコールはGABAの作用を増強する一方、グルタミンの作用を抑制し、その後のリバウンド作用により脳過敏が悪化しやすくなります。また、アルコールは急な血管の拡張により頭痛やめまいを引き起こしやすいです。
・チラミンを含む食品
熟成チーズやブルーチーズ、チェダーチーズ、パルメザンなど。味噌や納豆、キムチ、燻製食品、そら豆、ライ豆などの発酵食品もそうです。
チラミンはノルエピネフリンの放出を促し、血管の収縮を起こします。それにより脳過敏症候群のトリガーである偏頭痛を引き起こしてしまうため注意が必要です。
・グルタミン酸ナトリウムを多く含む食品
中華料理、スナック菓子、インスタント食品など。
グルタミン酸ナトリウムはグルタミン酸受容体という脳を興奮させる作用を刺激して脳過敏の悪化を促してしまいます。
・カフェインなしの飲み物
デカフェのコーヒーやハーブティなど。
・低糖質の食べ物
フルーツ、ナッツ、新鮮な自然食品、ブロッコリーやほうれん草、きゅうり、トマトなど。
・高タンパク質低脂質な食材
肉、白身魚、たら、ヒラメ、豆腐などの高タンパク質低脂質な食材が1番大事です。
脳過敏症候群の人は日々の生活で神経刺激を最小限に抑えて症状の改善に役立てましょう。
食べてはいけない食品、おすすめの食品を実践して日々の脳過敏症候群の悪化に気をつけてほしいと思います。耳鳴りや頭鳴り、目のピクピクやイライラ感も落ち着くでしょう。
Q.いつから症状が出ましたか?
A.2024年の2月22日の夜です。音楽の仕事していて音が鳴る空間にずっといるのですが、仕事が終わった時に頭の中でシャンと音がして耳鳴りだと思いました。その月に突発性難聴を1回発症しておりすぐに改善したが、その月は非常に忙しく、2月に少し落ち着いたら休まないと体がもたないと思っていた時に耳鳴りが起こりました。
Q.症状が出る前に他の症状はありましたか?
A.基本的にはありませんでした。振り返ってみると風邪をひきかけた時にいつもは症状がおさまったら元気になるところが、たまにやる気が出ない日が何日かありました。とは言っても鬱ほどのものではなくドリンク剤を飲みながら仕事をしていました。
Q.耳鳴りにはずっと続くような音だったりいきなり大きい音が鳴ったり色々ありますが具体的にははどのような音でしたか?
A.ずっと続く音でした。音楽のレッスンをしているときから鳴っていましたが、電子楽器も練習しているため鳴っているのかどうか分かりませんでした。レッスン全てが終わった時に耳鳴りが鳴っていると思いました。ただ、今思えば耳より少し上の方でなっていたように思います。絶え間無くなっている感じがして怖かったです。
Q.耳で鳴っているというよりも頭の中で鳴っているというようなイメージでしたか?
A.頭で鳴っていました。その時は頭鳴りの存在を知らなかったため、耳で聞こえる耳鳴りと思っていました。
Q.左右に偏って鳴っていましたか、顔や頭全体で鳴っていましたか?
A.当初は偏っておらず両耳から鳴っていました。施術を受けた後は耳よりも上の方で頭の外側に向かって鳴っていました。
Q.初めて耳鳴りがした時に自分なりに対処はしましたか?
A.耳鼻科に行きました。しかし聴力は問題ないため帰って良いと言われました。他の病院にも行きましたが、めまいがないためメニエール病ではないと言われ、ジェネリックのような薬を売っていましたが効果がないと思い買いませんでした。
耳鼻科はあてにならないと思い、遠隔で気功をしている気功師のお友達に電話をし、1回気功をしてもらいました。その時は改善しましたが、その日の夜眠っている時気がついたらまた鳴っており一切変化はありませんでした。
Q.気功が聞いた時はびっくりしましたか?
A.元々気功や鍼灸は抵抗がなく効くと思っていました。そうぜん鍼灸院で施術を受けても2回目以降は自分自身でライフスタイルの改善をしないと頭鳴りも改善しないと思いました。
Q.症状を発症してから具体的にどのような形で生活の質が下がりましたか?
A.お腹のあたりから不安が上がってくる瞬間があり、パニックのような状態になりました。不安感があるために何に対しても少し臆病になり、脳過敏に対してダメなことをやってしまうような状態になりました。
月1回行っていた美容室も余計なマッサージをされるため行けなくなったり、耳掃除もできなくなったりしました。不安な気持ちで人と会いたくないため気軽に会えていた人とも合わなくなり、1ヶ月以上家族以外とは必要な時以外は話しませんでした。
仕事の時だけは職人魂で生徒には気が付かれませんでしたが、自分の中ではすごく気合を入れて仕事を続けていました。1ヶ月くらいして仕事そのものを見直さないといけないと思い職場のみんなに調子が悪いと公言し、辞められるところは全て辞め休ませてもらいました。今自分にとって本当に必要な仕事は何かを考え、それだけを続け、仕事を半分以下に抑えたらすごく楽になりました。
Q.家族や仕事仲間にサポートしてもらったエピソードはありますか?
A.家族には非常に支えられました。母は80代だが非常に元気ですごくメンタルが強いです。家によく来て家事を手伝ってくれたり話を聞いてくれたりしました。子供たちは成人していますが、夫は単身赴任中のためみんなそれぞれの形で色々サポートしてくれました。職場のみんなも快く引き継ぎを素早く済ませてくれて、ゆっくりしてくださいと送り出してくれました。
仕事を付け足すことはできても手放すのは大変です。しかし、この症状が出た時に自分の問題であると自分の心がわかっていたように思います。頭鳴りの経験がなければやりたくないことをダラダラ続けていたかもしれません。頭鳴りのおかげで1つ区切りがつけられたことには感謝しています。
Q.耳鼻科や気功以外に試したことはありますか?
A.検索するとまず整体で改善できると出てきました。1回3000円くらいだったため、試しに行ってみましたが、これは違うと思いました。そこでは自律神経が問題と言われ、十何万かかると言われたため、違うと思って帰ってきました。
Q.当院を選んだ決め手やポイントはありますか?
A.先生が本気なのがわかったことです。真剣で信頼できると思いました。院長の動画を見てからは他の鍼灸の動画などは見ませんでした。
Q.初めて鍼を受けた時の感覚で印象的なことはありますか?
A.初回は不安症候群を勃発していたため、もし改善しないタイプだったらどうしようと思っていましたが、よく話を聞いてくれて安心してくださいと言ってくれたことが印象的でした。
また、鍼が始まってうとうとしていた時にピタッと音が止まった瞬間があったことも印象に残っています。先生に今鳴っていませんよねと言われてわかっていることに驚きました。
ただ、その頃はまだ音も大きかったですし、1つ勘違いをしていたことがありました。施術が終わった後今後の方針の紙をもらいましたがそこには8回で改善すると書いてあり、8回でよくなると思っていました。
その紙をよく見たら8回で体が整うということで、何回か通ってから8回からここからなんだということがわかりました。
Q.施術して症状が回復していく過程をどう感じましたか?
(このインタビューを行っている現在)8月で、2月から頭鳴りが始まって最初の2〜3ヶ月は不安な気持ちとの戦いでした。施術に行く度に薬を飲むか飲まないかなど色々なことを考えて1つ1つ変に悩んでしまっていました。自分の感覚が非常に過敏になっているため、自分自身盲目的になってしまうのです。冷静に考えると薬を飲めるなら飲んで後で辞めればいいのに軽く考えることができなくなっていました。
時々0.5の日が少しずつ出るようになってきて、自分の気持ちのリハビリをしているような気持ちになりました。今まで行かなかった美容院にも頭をあまり強く洗わないように伝えた上で行ってみたり、家族となら出かけても良いと思いディズニーに行ってみたり、少しずつ自分でできないことを解決していきました。それと共に色々なことが元の感覚に戻っていったと思います。
過敏にならないで自分の感覚を大事にしつつ、自分が気持ちよくリラックスできることを見つけていくようにしました。間違いなく2ヶ月前と比べて良くなっていますが、薄皮を剥がすように少しずつ良くなっていると考えるようになると、0.5や0の日が増えて今は逆しています。
今も2くらい鳴る日はありますが、0〜2くらいが1つのゴールの目安であると先生が言った意味がわかってきたため、自分で耳鳴りを気にしなくなってくるとできることが増えていって、これを続けていくと2の日もなくなると思っています。昨日も少し鳴っていましたが止まるから良いと思っていました。
Q,仕事の量は減らしたままですか?少しずつ増やしていますか?
A.年齢的なこともありますが、子供を育てながら本当によく働いてきたと思っています。そのため、今さらに増やして何かをするのではなく、せっかくこういう機会があったのだから自分がこれからどうしたいかということを含めてライフスタイル自体を考えるようになりました。
最初は頭鳴りがしなかった時間に戻りたかったですが、今はその前に戻る気持ちはありません。ここからこの体を維持するもしくは整えながら、自分でライフスタイルを作っていこうと思っており、今は週に4〜5くらい働いています。
特にフリーランスの人はやったらやった分お金になることもやってもお金にならないこともあり、どこまで稼げば良いかわかりません。私の場合それで自分を試したかったところもありますが、今はどのように働いたらどのように返ってくるかという欲がなくなりました。自分が心から楽しく心から集中できる仕事の量や内容を目指したいと思っています。
仕事はすごく大事で、社会貢献でも自分のトライでもお金や技術の循環でもありますが、必要以上にいらない、お互いに無理なく回っていく行い方が大事だと思います。
マッサージやサウナ、お風呂やエステなどにはたまに行っていましたが、体をちゃんと見る時間がなく、見ていなかったと思います。今は良い意味で定期的に調べたりケアできるところなどはやっていこうと思っています。
Q.同じような症状で悩んでいる人に対してのアドバイスはありますか?
A.銀座そうぜん鍼灸院に通える人は通った方が早いと思います。この症状は気持ちとの連動が非常に強いと思うので、自分は何がリラックスするのか、どうやったらゆっくり眠れるのかを遊び感覚で行っても良いと思います。
実際に私も枕を色々変えて試したり健康食品を取ってみたりライトな遊び感覚で行いました。部屋のドアを開けて換気をよくしたら寝られると聞いたためやってみたら本当に寝ることができるようになったこともあります。自分がリラックスできる方法を見つけることが良いと思います。
Q.耳鳴りや頭鳴りで鍼灸を受け得ることに対して不安に思っている人にアドバイスはありますか?
A.副作用がないため、薬を飲むよりずっと安心です。昔から受け継がれているものは理にかなっていると思います。そうぜん先生は現代医療のエビデンスを持っているため古いことをやっていないので良いと思います。
ただ、私は病院も先生と相性が合えば良いバックアップになると思っています。鍼灸に反対であったり高圧的な言い方をする人はやめた方が良いと思いますが、もし病院で心が落ち着くのであれば病院に行くことも悪いことではないと思います。
Q.体に鍼を刺すのは緊張すると思いますが痛くはなかったですか?
A.少しちくっとすることもありますが、その場合先生がすぐ変えてくれるため何もありません。ただ寝ていれば良く、今日どこに打ったのかさえ覚えていないくらいです。
Q.症状が回復してきた今、今後の目標や挑戦したいことはありますか?
A.自分に無理をしないことです。元気になったらこれをやりたいと考えるのではなく、今まで散々アクティブにやってきたための1つの症状としてこの症状が出たのだと思います。無理していると思わず無理していたため、今は自分がリラックスして心地よいと感じられる時間を色々な形で多く取り入れていきたいです。
頭鳴りや耳鳴りの症状は警報機のようなもので、自分の臨界地を越えると鳴り始めてそれを超えて頑張るとより症状が重くなってしまいます。Hさんが早期回復できたのは初期対応が良かったからだと思います。
Hさんは2月に発症して3月には当院に来院してくださいました。初回でピタッと音がなくなったことがわかったのは、体が急に変化すると急に音が消えることはよくあることだからです。Hさんの場合はこの時点で体がだいぶ変化したため、音が引いていないか聞きました。施術がはまっていたようでよかったです。
初回で渡した方針の紙についてですが、8回で改善したいという気持ちはありますが、耳鳴りの特性上、体が整ってから落ち着いていくため、8回で改善する人もいますが難しい人もいるというのがこの症状の難しいところではあります。
中でもHさんは体が整うのは早かったです。頭鳴りがすぐ耳鳴りに変わったため、比較的改善しやすかったです。完璧な0を目指そうとすると意識して逆に強く感じてしまうことが耳鳴りの性質です。0〜2をうろうろしている中で0や0.5の日が増えてきて気にしなくなってくると気にならなくなって忘れてしまうのです。それで勝手に忘れてゴールする人が多いです。
この症状は頭鳴りなど音に注目が行きがちな症状ですが、実は不安感の方が大変です。不安感が問題でないことがまたこの症状の問題点でもあります。
表面上と本質が少しずれているため、訴えや辛さはわかりますが、別の場所を改善しなければ改善しないのです。自分がリラックスできる環境を作ること、よく眠れる環境を作ることなどを行った方が結果的に頭鳴りも改善しやすいことが多いです。