アキレス腱炎について【対処、ストレッチで悪化、対策の解説】

公開日:2019年 12月23日

更新日:2024年  5月 2日

本日はアキレス腱炎について解説させていただきます。

☆本記事の内容

  • アキレス腱炎とは
  • アキレス腱炎の改善
  • 利用者様の声 

銀座そうぜん鍼灸院の宗前です。

このページを書いている私は、鍼灸師として13年、担当した利用者様数80,000人を誇り、病気の休職者300人を社会復帰できるまで回復させてきた実績があります。

 

アキレス腱炎とは

アキレス腱炎はアキレス腱に異常が起きた状態のことで、ランナーやトレイルランが好きな人、山登りが好きな人などに発症が多い病気です。運動していないのになぜか発症することもあります。

 

ランニング、サッカー、テニスなどの走ることが多いスポーツに多い整形外科の病気で、使いすぎ症候群、オーバーユース症候群ともいわれます。

 

慢性化もしやすく、アキレス腱が変形するケース(通常の二倍ほど腫れてくる)こともあり、注意が必要です。アキレス腱炎は自力で改善していく症状ではありますが、みいっぽ間違えると長い期間改善せず、足が腫れます。変形しても必ず改善するため、早く改善に取り組むことが大事です。

アキレス腱炎の原因は、アキレス腱への負荷のかかりすぎ

アキレス腱炎の原因は、アキレス腱に負荷がかかりすぎたことです。アキレス腱は腓腹筋とヒラメ筋の合同の腱であるため、非常に負荷がかかりやすい構造になっています。

アキレス腱炎の主な原因

過度な負荷やストレス: アキレス腱に過度の負荷やストレスがかかると、腱に微小な損傷が生じ、それによって炎症が起こります。例えば、急激な運動やジャンプ、長時間の走行などが挙げられます。

 

筋力の不均衡: ふくらはぎの筋肉やアキレス腱周囲の筋肉の不均衡が、アキレス腱炎の原因となることがあります。特定の筋肉が弱く、他の筋肉が強い場合、アキレス腱にかかる負荷が不均衡になり、炎症が生じやすくなります。

 

運動の不足や急激な運動増加: 運動不足や急激な運動増加によって、筋肉や腱が十分な準備をせずに負荷を受けることがあります。このような状況下では、アキレス腱が十分に適応することができず、炎症が生じやすくなります。

 

適切でない靴装備: 適切でない靴装備や不適切なランニングシューズを使用することが、アキレス腱炎のリスクを高めることがあります。足部のサポートやクッション不足が原因となる場合があります。

 

年齢と関連する変化: 年齢と共に腱や筋肉の柔軟性や強度が低下し、アキレス腱炎のリスクが増加します。特に40歳以上の成人に多く見られます。

アキレス腱炎の炎症

負荷に応じて痛みが出やすく、スポーツしたときのみ痛みが出るなど、生活に支障がない場合が多いです。アキレス腱炎の症状は、アキレス腱まわりの痛み、熱感、腫れです。痛みがひどくなると、歩行障害など生活動作に支障が出てきてしまいます。

アキレス腱炎の主な症状

足首の痛み: アキレス腱炎の最も一般的な症状は、足首の後ろやふくらはぎの付近に痛みが生じることです。痛みはしばしば炎症部位に近いアキレス腱の下部に感じられます。

 

朝起きたときの痛み: 寝ている間や安静にしている間にアキレス腱が収縮するため、朝起きたときや長時間の休息後に痛みを感じやすい傾向があります。

 

歩行時の痛み: 歩行中や走行中にアキレス腱に負荷がかかると、痛みが増すことがあります。特に加速や急激な動きをするときに痛みを感じやすいことがあります。

 

腫れや熱感: アキレス腱炎の炎症が進行すると、腫れや赤み、熱感が生じることがあります。触れると痛みを感じることがあります。

 

アキレス腱のこわばり: アキレス腱が炎症を起こすと、足首を動かす際にアキレス腱にこわばりや硬さを感じることがあります。

 

アキレス腱の張りやしこり: 進行したアキレス腱炎では、腱に張りやしこりが感じられることがあります。これは慢性的な炎症や組織の変化によるものです。

アキレス腱炎の種類

アキレス腱付着部炎

一つ目は、アキレス腱の付着部の炎症です。これは、アキレス腱自体は問題がなく、アキレス腱と踵骨のくっつく部分で炎症が起こるパターンです。

 

アキレス腱付着部炎では、骨と腱がくっつくところが腫れます。

 

アキレス腱はかかとの骨に付着します。ふくらはぎの筋肉が硬くなり、かかとに付着している部分が傷むことで、炎症が起きます。特に朝の寝起き、走り始め、練習後に痛むことが多いです。酷くなると、アキレス腱が太く変形します。鍼灸が非常に有効です。

アキレス腱周囲炎

2つ目は、アキレス腱の周りが痛むアキレス腱周囲炎です。アキレス腱自体に問題はなく、アキレス腱の周りに痛みが出ます。

 

アキレス腱周囲炎は、腓腹筋、ヒラメ筋ではなくその下の後脛骨筋や腓骨筋といったアキレス腱の周りを構成する筋肉や靭帯が問題になって炎症が起こります。

 

周囲炎は、アキレス腱の下を通るほかの筋肉や腱が擦れ合って痛みを感じます。ふくらはぎの筋肉は、大きく分けて5つあり、5つの筋肉をすべて改善する必要があります。シップ、リハビリがなかなか効かないのは、この5つの筋肉すべてが原因であるためで、鍼灸が非常に有効です。

アキレス腱炎

3つ目は、アキレス腱のところで部分断裂をしています。痛い場所がアキレス腱上にあります。

 

アキレス腱は、腓腹筋とヒラメ筋の合同の腱です。この2つの筋肉が固まりすぎているため、アキレス腱にかかる負荷が強まり、痛み、炎症が起きます。

 

アキレス腱炎の炎症は痛いところが膨らんでいたり熱を持っていたりするため触るとすぐにわかります。

 

朝の寝起き、練習後に痛みを感じることが多く、シップではなかなか改善しません。アキレス腱が太く硬くなってしまう方も多いです。鍼灸は非常に有効です。

アキレス腱に痛みを感じたときはなにもしない。

対処法は触らない。ストレッチ禁止

アキレス腱に問題がある場合、アキレス腱とかかとを揉んでみてください。ほかの部分より、触れた感覚が鋭くかんじます。

 

アキレス腱やかかとに付着しているところが腫れていたり、運動した直後や起床時のはじめの一歩など痛むのが特徴です。

 

アキレス腱炎になったら、ふくらはぎの周りやアキレス腱を揉まない、揉ませない、ストレッチをしないことが大事です。ランニングや自転車など膝関節を反復運動させる競技は極力させていただき、安静にしてください。早期の回復に鍼が効果的です。 

アキレス腱炎の改善では、徹底的に冷やすことが大事です。アキレス腱炎は、アキレス腱が部分断裂し、そこを再生しようとして血流が集まって熱を持たせている状態です。そのため、早く靭帯を再生させることが必要です。

 

熱を持ってしまうと早く熱を冷ますことが大事です。熱を冷まさずにモタモタしたりマッサージをしたりジェルで超音波をしたりしても遅いです。温めて冷やすを繰り返しましょう。

 

早く熱を引かせるレベルに回復させなければいけません。徹底的に栄養をとりタンパク質やマルチビタミンをとり、徹底的に冷やして熱を取って再生させなければこの症状は前に進んでいきません。徹底的に冷やして靭帯の回復に努めましょう。

アキレス腱炎の主な改善方法

安静: アキレス腱炎の症状が現れたら、まずは足への負荷を軽減するために安静にすることが重要です。症状のある部分を休め、過度な運動や負荷を避けましょう。

 

アイシング: 痛みや腫れを軽減するために、アイシングを行います。氷パックや氷をタオルで包み、炎症がある部位に数分間当てます。毎日数回繰り返すと効果的です。

 

ストレッチと筋力トレーニング: アキレス腱周囲の筋肉の柔軟性を高めるためのストレッチや、筋力を強化するためのトレーニングを行います。ふくらはぎや足首の筋肉を重点的に鍛えることが重要です。

 

適切な靴の選択: アキレス腱炎の改善や再発を防ぐために、適切なサポートやクッションを提供する靴を選びます。特に運動時には適切なランニングシューズを使用することが重要です。

 

足部のサポート: アキレス腱にサポートを提供するために、足首サポーターや足底のインソールを使用します。これにより、アキレス腱にかかる負荷を均等に分散し、痛みを軽減します。

 

注射や薬: 医師の指示に従い、適切な改善やリハビリテーションを受けることが重要です。重度の場合には、抗炎症薬や局所的な注射などが必要になる場合もあります。 

アキレス腱の痛みを取るポイント

症状のある部分を冷やし終えたて熱っぽさが取れたら、ふくらはぎの筋肉を徹底的にほぐしましょう。腓腹筋、ヒラメ筋、長母指屈筋、長趾屈筋、後脛骨筋の5つの筋肉を全部ほぐすことで、アキレス腱にかかる負担を減らして再発をなくすことができます。

 

早くしないと炎症が長引くこともあります。また、アキレス腱炎が再発してしまうと体がアキレス腱を強くしようとしてどんどんアキレス腱が太くなっていきます。

 

当院では最高3cmのアキレス腱の方がいらっしゃいました。太くなると、踵とアキレス腱の境がなく、寸胴のようになります。他にも、アキレス腱が変な再生をして曲がっている人もいらっしゃいました。

 

アキレス腱自体は強く太くなっているため痛みはなく、太くなっても問題はありません。しかし、5つの筋肉を全て再生させなければまた痛くなりやすいため腓腹筋、ヒラメ筋、長母指屈筋、長趾屈筋、後脛骨筋の5つの筋肉を全部ほぐすことが大事です。

アキレス腱炎のセルフケア

人差し指を親指で皮膚の筋肉をふくらはぎの上からアキレス腱までのばします。筋肉が緩みやすいように促すことが大事です。

 

筋肉を押したくなりますが、筋肉を押すと体が守ろうとして硬くなり悪い経過を辿る人が多いため注意してください。ストレッチで良くしようとする人もいるが、炎症がひどい場合はストレッチしてしまうとまたブチッとなってしまうためストレッチができません。

 

炎症が引くまではぐりぐり伸ばしてあげて同時に症状のある部分も冷やしましょう。ある程度落ち着いてきて走っても痛みがなければストレッチで伸ばすことが大事です。早期回復には、アキレス腱の再生と筋肉の安定を段階を経て行うことが大事です。

ふくらはぎの深層筋鍼灸が効果的

アキレス腱の問題は、下腿三頭筋にあります。アキレス腱は、下腿三頭筋の合同の腱です。下腿三頭筋の異常な緊張がアキレス腱炎の原因です。当院ではアキレス腱の改善に対して、2段階設けております。

 

1つ目は下腿三頭筋です。下腿三頭筋を正常化させることにより、アキレス腱のストレスを減らします。

 

2つ目は、アキレス腱炎側にかたむいたカラダの軸を調整致します。これにより、アキレス腱の負荷が楽になり、回復が促され、再発を防ぎます。

アキレス腱の問題は複数の観点から改善する必要があります。左右の重心のバランスです。ランナーの方々は左回りが多いため、重心のバランスが非常に悪い傾向があります。アキレス腱の問題だけでなく、カラダの筋肉のクセと重心のバランスも一緒に改善する必要があります。

 

アキレス腱の利用者数163名のうち、完全回復、良好あわせて163名で回復率は100パーセントの好成績です。

アキレス腱炎についてのまとめ

アキレス腱炎になったら徹底的に踵周りを冷やし、炎症を引かせるアプローチと筋肉アプローチを行うことが大事です。

 

ふくらはぎ周りの皮膚を伸ばし、ある程度走っても問題なければストレッチで伸ばします。その間アキレス腱を冷やすことも大事です。

 

油断しないように気をつけ、冷やしながら走り、ストレッチと冷やすことを繰り返しましょう。痛みが安定すると冷やさなくても大丈夫になり完全な回復に向かいます。

 

アキレス腱炎の痛みはきちんと行えば良くなります。冷やして鍼灸を行うことが大事です。鍼灸だけで良くなる人もいるが、長期間熱を持っている人は徹底的に冷やさなければ鍼灸での改善が進まないことも多いです。

アキレス腱の炎症の例

  • 年齢・性別

40代女性

  • 痛めた時期

8ヶ月前

  • 痛めたきっかけ

マラソンレースに向けての過度な練習

  • 整形外科の対応

ステロイド注射をしたが痛みは変わらず。リハビリ、ロキソニンテープで対応するが痛みは増すばかり。

アキレス腱の痛みで悩まされていたAさん。マラソンランナーとして、様々な大会に出場していました。ハーフマラソン、フルマラソン、トライルランまで月1回のペースで大会に出ていたそうです。

8ヵ月前から、走り終わるとアキレス腱に痛みを感じるようになりました。痛みを感じた当初はあまり気にせず走っていましたが、だんだんと痛みがとれなくなり、一ヶ月前のハーフマラソンは痛みで走れなくなってしまった。

整形外科、スポーツマッサージ、整体などいろいろ通いましたが全く良くならず、ついには予定していたフルマラソンまでキャンセルしてしまいました。

 

革靴で歩くサラリーマンに多い。

銀座そうぜん鍼灸院の対応・施術

 

カウンセリング、理学テストをしたところ、アキレス腱炎症でした。アキレス腱の痛みは大きく3つに分類されます。

  1. アキレス腱のまわりが痛くなるアキレス腱周囲炎
  2. アキレス腱自体が部分断裂しているアキレス腱炎
  3. アキレス腱とかかとの付着部が炎症を起こしてしまうアキレス腱付着部炎

 

アキレス腱炎の原因は、ふくらはぎの筋肉のトリガーポイントです。トリガーポイントとは米粒状の筋肉のこりです。トリガーポイントがふくらはぎの筋肉を固くして、アキレス腱にかかる負荷を増大させています。

 

Aさんの鍼灸は、ふくらはぎのトリガーポイントを正確に狙えるかがポイントです。1ヶ月の集中鍼灸により、Aさんのアキレス腱付着炎の痛みは無くなりました。

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